【“廃用症候群”萎縮しやすい筋としづらい筋 】

マークスター 豆知識 廃用症候群 萎縮しやすい筋としづらい筋

 

2011・2012年、長期臥床の高齢者における廃用性筋萎縮の生じやすい筋の特定を、京都大学の池添らが超音波を用いて調査し、萎縮しやすい筋としづらい筋が報告されました。

 

【萎縮しやすい筋】

①脊柱起立筋

②多裂筋

③腹横筋

④大腿四頭筋

⑤ヒラメ筋

 

(理由)

①脊柱起立筋は姿勢保持や歩行時に特化して活動し、②多裂筋や③腹横筋も、歩行時の体幹前傾の制御や抗重力位における脊柱のアライメント維持のため活動するため、制限された中では萎縮しやすいとのことです。

④大腿四頭筋と⑤ヒラメ筋も①と同様の理由が挙げられています。

 

【萎縮しづらい筋】

①腹直筋

②内腹斜筋

③大腰筋

④小殿筋

 

(理由)

①②腹筋群は長期臥床においても起き上がりや股関節屈曲の動作で筋活動が得られやすいと推測されています。

③大腰筋や④小殿筋も同様の理由が挙げられています。

 

確かに、理由がわかると納得できますね。

また、いかに早期からのリハビリテーションが重要であるのかも感じさせられます。


<参考>

Ikezoe T, et al. Atrophy of the lower limbs in elderly women: is it related to walking ability? Eur Journal of Applied Physiology.  Jun. 2011

Ikezoe T, et al. Effects of age and inactivity due to prolonged bed rest on atrophy of trunk muscles. Eur Journal of Applied Physiology.  Jan. 2012