オランダ、エラスムス大学医療センターの研究チームは、変形性股関節症や膝関節症患者に対する経口グルコサミンの治療的効果はないと発表。
過去の研究結果では、グルコサミンの効果を示すものも報告されていたが、近年研究の質が向上し、新しく質の高いRCTを対象に行われたネットワークメタアナリシスにて、疼痛軽減と関節間隙の狭小化抑制における、プラセボに対するグルコサミンの優越性は示されなかった。
研究チームは、条件を満たした研究の全ての著者らに接触し、研究者から匿名化された生データを得て医療センターのデータベースに登録。質の高いRCTを集めた上で、個々の変形性関節症患者のデータバンクよりIPDメタアナリシスを行い、合計1625名のデータを元に経口グルコサミンとプラセボを比較した。
今まで「効果は個人差がありますからねぇ」と濁していた医療従事者は、これではっきりとお答えできるかもしれません。
<参考>
Jos Runhaar,et al. Subgroup analyses of the effectiveness of oral glucosamine for knee and hip osteoarthritis: a systematic review and individual patient data meta-analysis from the OA trail bank. July 2017