2015年、アメリカ・ドイツ・オランダ各国の論文(RCT)を用いたシステマティックレビューの結果、THAなどに脱臼リスク軽減のための動作制限を厳しくしても・しなくても、脱臼件数に大きな変わりはなかったと報告がありました。
また厳しく動作や生活を制限した群よりも、大まかに制限した群の方が日常生活への復帰が早かったと発表。
「大まかなライフスタイルの制限と注意のプロトコルは、人工股関節形成術後の転位率を悪化させることはなく、活動の早期かつ良好な再開と患者満足度の向上につながる」と結論付けています。
脱臼に対し本人以上に神経質になるのはセラピストですが、こういった情報を知っておくことも大切かもしれません。
<参考>
van der Weegen W, et al. Do lifestyle restrictions and precautions prevent dislocation after total hip arthroplasty? A systematic review and meta-analysis of the literature.
Clin Rehabil. 31 Mar. 2015